name card/名刺

紙見本

最近実は名刺を作ろうとしている。日本に居た頃に作って持っていたのだが、さすがにこの頃無くなって困っていたのだ。日本に居た頃と同じ感覚でなんだかんだ細かくデザインしてみたのだが、印刷所に足を運んだ所何ともお粗末な仕上がりの見本と、紙の種類の無さにびっくりした!どうやら話を聞いて行くと、働いているいわゆる日本で言う『印刷職人』は職人になる前にやめて行ってしまい、良い職人が育たないとの事。そして紙なのだが何せ白い紙で厚みの在る物を見せてもらった所、、、全然厚くないじゃないですか!
ここで少し紙についての説明をすると、紙は基本的に1000単位(もしくは500枚単位)で扱われていて、これを『連量』と言います。この連量の重さで厚みの在る無いを判断したりします。(最近では軽くて厚みの在る物なども出て来ています)ちなみに文庫本は48kgくらいで、作られる時に持ち運びに適した重さになるように紙が選ばれています。用途によって使い分けられ、特にデザインされた本などにはデザイナーなどの思いを感じる事が在り、紙を触る事が癖になってしまっています。そして触った感触として厚みの在る物としては200kg位の物で、今回何カ所か足を運んだ中ではほとんど見つける事が出来ませんでした。在った物でもコート紙などがほとんどで、日本で言う特殊紙などは在りませんでした。(表面がざらざらしているもの、例えばMr,Bなど)そして印刷ズレはなんと0.3mm(これは日本では考えられない数字)結果、今回作った物は日本に帰ったらいつか!いつか作るという結論に至り、今日とってもシンプルなデザインの物を作りました。『もぉ紙にもこだわりませんから一色刷りでいいですから早く刷ってくださいね』とお願いする気持ちで作りましたよ。本当にこちらに来てからと言うもの、日本の職人芸の素晴らしさには賛美でございます!職人の方々、静電気や紙粉に負けず頑張ってください!まだまだ奥の深い紙の世界はまた今後書いて行ければと思います。
ちなみに好きな紙のひとつは『ヴァンヌーボV、四六判Y目180kg』これでいつかポスターが刷りたい、、、