Art Basel Miami Beach

15カ所のアートフェアに世界37ヵ国から700件以上のギャラリーが集まった今年のマイアミ。Art Basel Miami Beach、The NADA Fair 、Pulse Miami、Aqua Art Miami、Scope Miami、INK Miami 2006、Photo Miami 2006、、、ふっと名前を挙げただけでもこれくらい。そこに作家の数を考えると何とも恐ろしい。先週はマイアミに行っていたのですが作品を見すぎて頭はパンク状態であります。昼はアートフェア、夜はパーティと至る所でイベントが開かれまさにお祭りです。アートフェアの印象はというと意外に新鮮みを感じられない部分が多く、バーゼルマイアミはエスタブリッシュされたブルーチップがどこを見ても目に入る有様。もちろんビエンナーレトリエンナーレではなくアートフェアなので売れるものが置いてあるのは当然なのですが、、、オークションをスライドさせてアートフェアにしたようなものです。それでもバーゼルマイアミは見せ方や額縁の処理など大切な所を押さえてあるので展示自体の基準は高いものでした。NADAなどは逆にごちゃごちゃな印象。もちろんギャラリーによって方向性を見せていてその色の違いは面白いのですが、それが成功している所とそうでない所の差は大きかったように思います。見せ方というより売るための見せ方ですね。そう言った意味でkaikai kikiは成功したように思います。それと今回日本からは7件のギャラリーがマイアミに参加しました。全体から見ると何とも少ないのですが、これが現実なのでしょう。そう悲観的になっても仕様がないので、取りあえずご飯を食べてきます。

息継ぎ

秋。ニューヨークのアートマーケットはぶくぶくと泡を立ててふくれ上がっている。プリントを皮切りにモダンアート、そしてコンテンポラリーアートへと移り変わる。今日はそのモダンアートが泡を立て終わった。クリスティーズでは一晩での過去最高の約590億円の売り上げを記録した。もしピカソの作品が出品取り消しにならなければ、あわや700億円も。。。まるで想像もできない金額に、居眠りしている体はまるで反応しない。ハンマーの音で目が覚めるも、またウトウト、、、いやはや。
そろそろ目を覚まさなくては!来週の火曜日からはコンテンポラリーアートのセールが始まる。今回はどのオークションも面白い内容だ。エスタブリッシュされた作家はもちろんだが、ネオ・ラウフ、ピーター・ドイグ、グレン・ブラウン、リサ・ユスカバァジ、日本人では奈良美智。中国人ならジャン・シャンガオにサイ・ゴウチャンなどの第二世代的作家の結果に注目したい。更に若い作家を見れば、マティアス・ウェスィカー、バーナビー・ファーナス、グラハム・リトル、、、きりがない。来週はどんな泡がこのニューヨークに立ち上るのだろう。
さて。そろそろ泡の中へ。

I hope you might like it...

ひょんな事からアパートが紹介される事になりました。慣れないながらもインタビューなどされたり、、、写真撮ったり、、、

楽しんでいただければと思います。。。ではどうぞぉ〜

APT

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焦げた霧

朝。周りの騒々しさのせいか、それともこの周りの異常さに体が起きたのか、、、?どちらともだろう。
目を瞑りつつもこの日常的ではない変化に耳を澄ませ、焦点の合わない眼を体と一緒に起こし上がる。空の模様を確かめようと窓の方を振り向く。
窓の向こうに雲が流れている。。。その瞬間に焦げた臭いが鼻を通って舌にのっかった。あれ?なんだろう?
どうやらおつむは、仁王立ちする体に何の命令も出来ないようで、ただ目だけは泳ぎ回ろうと活動する。だいぶ仁王立ちした体はアパートが高層ビルに掛かる雲の内ではなく、ましてはセントラルヒーティングの蒸気がパイプの隙間から漏れてもいない事を判断し、ようやく隣の建物から火の手が上がっているのに焦りだした。火事だ。
こんな寝起きがあってたまるか!と、いそいそと火の元を確認しようとするも、窓の向こう側にはただジーンズの焦げたような臭いの白い気体がモクモクと流れてゆくだけ。それと煙たそうに揺れる木が何やら美しく見える、、、それどころではない。9月1日の防災訓練を何年やったのか思い出せ!
外は絵の具を水に溶かしたような色だ。。。もちろん居心地は悪い。しかし、ご近所さんはあまり気にせずせっせ日常を過ごしている。
そばにいたファイヤーファイターは言う『わがアパートメントは安全だ』と。
確かに、ならば移り気の早い小生は『朝だし、コーヒーでも飲もう』と、1ブロック向こうの喫茶店へ行く。そしてお腹がすいてきた頃に帰宅すると、、、窓にはいつもの風景が。美しく思えた木はただの庭木に。
しかし臭いだけは今も消えてはいない。
まぁそうです。こんな朝は嫌だ!

季節と雨

今日はサザービーズでコンテンポラリーアートのオークションが行われました。そんな時分、ご存知の方も多いことと思いますが、隣のビルに、、、
さておき。今週が終わればロンドンではアートのお祭りです。アートフェアや特別展、そしてオークションが行われます。実は先週と先々週はニューヨークでもアートフェアが開催されていました。しかし、どうやら時期が合わなかったようで、会場は寂しいものでした。それとももしかしたら時期が悪かったのではなく、アート業界が少し疲れて来ているんかもしれません。先月行われたアジアンコンテンポラリーアートのオークションでは、今年の春に見せた中国人作家たちの勢いは、無いように感じられました。たった半年のうちに流行廃りが代わって、ファッションのように、季節のように変わっていきます。
しかし『疲れている』とはまだ決めつけるべきではないでしょう。ロンドンはどうなるか、です。そう言えば今年のロンドン気になるアートフェアがあります『yaer06』というのですが、参加しているギャラリーは注目株揃いです(AMERIKAなど)
それはそうと今日は生憎雨模様のニューヨーク、、、ふと思い出した言葉は『春の雨には栄養がある』他の季節の雨には何があるだろう?と、小雨に降られながら歩いていたら、秋の雨は砂糖を含んで落ちて来ているような気がする。冬になれば雨は『ツンッツン』と音を含んでなぜだかしょっぱい。それから夏の雨には、、、片栗粉と思ってしまった。。。そんな今日は、冬の扉が少し開いてしまったようで、すきま風。栄養のある雨も、菫が咲くのも、まだまださきのことですね。