ターナー賞受賞者

moorings2006-03-02

つい先日からヴォルフガング・ティルマンス展がMOMA PS1というスペースで行われている。彼はドイツ生まれで、ニューヨークにも一年ほど住んだ事もある写真家で、今はイギリスを中心に制作を行っている。ターナー賞受賞者で、今や注目の写真家ではあるが、さっきふと気になったのは、イギリスでの注目作家をあまりニューヨークでは観みないように思う。とにかく意外なのだ。比較しても仕方のない事ではあるが、日本の方がよっぽど目にする機会は多い。そしてティルマンスは、サザビーズやクリスティーズなどのコンテンポラリーのオークションでは名まえは聞いた事がないし、美術館の所蔵もあまり多くない。(アメリカではメトロポリタンが所蔵している)しかし日本では大人気。この疑問のきっかけになったのは、彼はアメリカでは、こちらのギャラリーでも94年から定期的に展示もしているが、今回まで美術館でのソロの展示を行った事がないと聞いたからである。こうして考えてみると、ロンドン/ニューヨーク関係性や、アートとマネーの何か大きな流れのようなものが、見え隠れしているようにも思う。まだまだリサーチ不足ではあるが、今感じ始めている事は、ここニューヨークという場所は、マーケットとしての意味が、ロンドンよりも大きいという事だろう。とにかくまずはまだ観に行っていないので、行ってみるとしよう!