Action Painting Street Battle

ダウンタウンはトライベッカ、夕日色に光るビルに囲まれたJay stに、白い大きなキャンバスが2つ立っている。そこには沢山の人だかり、そしてカメラを手に、ファイトが始まるのを皆が待っている。篠原有司男が、若手作家とアクションペインティングで対決するようだ。挑戦者は勝間陵賀という方。さてさてどうなるのだろう。。。
ところで、今回の企画を行った、Ethan Cohen Projectでは、両作家の作品展示が行われていた。初めて足を運んだのだが、少し驚いたのは、取り扱い作家なのか在庫なのか解らないが、バックスペースに中国人作家の作品が多数あった事だ。それも3月に行われたアジアンコンテンポラリーアートのオークションで目にした物ばかり。最近はチェルシーのギャラリーでもだんだんと目にする機会が増えて来た。ますますほっては置けなくなりそうだ。そうそう、ニューヨークはアジアンウィークである。様々なギャラリー、アートスペースが企画を起てている。この日もフィリップスでチャイニーズコンテンポラリーアートのプレビュー&カクテルパーティをやっている。会場はホテルのラウンジ。作家が直接オークションへ出す今日この頃、何とも活発である。展示されているのは、Fang Lijun、Gu Wenda、Hai Boなどなど。会場には中国人の姿が多く見受けられる、、、お!Zhang Huan落札した女性だ。という感じで、人間観察してしまった。
といった所で、ストリートファイトが始まった。まずは篠原有司男が、ステップを踏みながらキャンバスにボクシング。ボクシング。ボクシング。慣れた物だ、盛り上げてくれる。連打連打、蛙パンチ!だんだんと会場にいるカメラ小憎たちのテンションは上がり、作家を囲む、見えないな、見えない、、、、ゴングは鳴った。
続いて、勝間陵賀のパフォーマンスが始まる。篠原のキャンバスの向かい側に立てられたキャンバスに、ドラムとインプロビゼーションしながら、全身を使ってキャンバスに体当たりして行く。途中絵の具の瓶が割れ、中断されたりしたが、無事終え、最後は篠原と握手。どうやら審査委員がいるらしく、審査に入る、、、ちなみに審査員の顔ぶれは、アジアンソサエティー館長、ホワイトボックス・ディレクター、グッケンハイム・ディレクターなどなどが勤めたようだ。
それにしても、観客は、日本人だけではなく、アメリカ人の姿も目立ち、結構な盛り上がりを見せている。アジアンウィークの影響か、ギャラリーか、それとも今回のキュレイターを勤めたShinya Watanabeのマネージメントか、ともかく多様に人が集まり、目撃したという事は、少なからず良い事だろう。ちなみに勝敗は知らずじまいで会場を後に、フィリップスへ。どちらが勝ったのだろう?