一ヶ月ぶりのチェルシー

27丁目からテクテクとギャラリーを見て回って行く。これがいつものパターン。今日はあまり時間もなかったので、大きな所を回ったのだが、なんだか物足りない、、、エスタブリッシュされた作家が目立つ。アレックス・カッツバスキア、リチャード・セラ、トニー・スミス、デ・クーニングなどなど、あっA.R.ペンクなんかもいた。
そんな今回、アシリー・ビッカートン/Ashley Bickertonは興味深かった。ゴミの浮かんだ水面に、頭に花の生えた緑色の人が描かれた、地獄の黙示録のワンシーンのような作品群と、マイク・ケリーのボタンを使った立体のような、珊瑚を使った立体など、汚染問題を想起させる作品は、マテリアルの使い方や作品の構成が面白かった、アーモリーショウの時には、ニューヨークタイムズに大きく取り上げられていたものの、ままりピンとこなかったが、今回の展示では平面作品の他にも立体など多数あり、彼の作品を一枚の作品からだけではなく、全体的に観る事が出来た。展覧会からはSonnabendとLehmann Maupinが力を入れている様子がうかがえる。さてさてこのダークなスタイルの作品は、いつまでトレンドなのだろうか。
もう1人、オラファー・エリアソン/Olafur Eliassonの展示は美しかった。大きな円形のスペース。暗闇のなか壁に走る一筋の光。部屋の中央には円形の水槽があり、中心には光源となる装置がある。光は水面に反射して壁面に写る。観覧者が歩くと、振動が伝わり、水面は揺れ、しなやかに光も揺れる。
誰かが水面に手をやった。一線の光は、上下に大きく歪み、目では追えない光の運動は、残像と進行中の振動が、時間の中で反芻し、詠唱しているかのようである。やがて光は水面の静けさとともに、一線となる。初めて見たのだが、クレバーな作家だ。
といった感じのギャラリー巡りでした。そしてかなり気になる展覧会が25日から始まる。