Picture of Mountain Stream

先週からアップタウンのROTHで、会田誠の展覧会が始まりました。今回の展示は、タブローの為の下絵がメインの作品で、書かれている内容は『40人のスクール水着姿の女の子が、滝の回りで水遊びしている図』といった感じ。今回の下絵によって、だいたいのイメージは出来た、という事なので、大きなキャンバスになるのが楽しみです。それと壁面全体に貼られた、藁半紙に描かれた、現地制作の即興画は、見た所、腸の中に自画像ともとれるおにぎりマンが、竹輪を心地良さそうに抱きかかえているもので、以前彼が描いた、女の子が巨大蜥蜴に寄りかかっている『Giant salamander』を想起させます。そしてもう一つ写真の作品?『ウォルフガング・トラマンス』は、彼の息子、会田寅次郎が携帯電話の付属カメラで撮ったもの。4歳にして携帯電話、パソコンを操る息子が撮った写真はなかなかの物です。
意外にも今回が初のニューヨークでの個展となった訳ですが、会田誠の作品には、ポリティックな作品を期待する声が多いように思えます。さらに、マーケット的なことを言うと、弱さを感じます。ギャラリストやキュレイターなどには作品が知られ、浸透して来ていますが、それ以上に国際的マーケットには、時期を外している印象があり、作品の面白さやクオリティーとは裏腹な状況は、勿体無く感じます。マーケットとは別で、まず作品としてクオリティーの高いものを作り続けて行ってほしいです。また、女の子も見たいですし。次回の個展が非常に楽しみです。