春のオークション

今週からニューヨークのアートオークションは騒がしくなって行きます。毎年5月と11月にはとても大きなオークションが行われていて、高額なものになると、1回のビットで、家が一件建ってしまうケースもちらほら、、、そしてこの頃は、予想落札価格があまり”あて”にならない事も多々あります。
まずは写真のセールから始まって行き、プリント、モダンアート、そしてコンテンポラリーアートと続いて行く訳ですが、気になるのはコンテンポラリーアートです。クリスティーズは先日紹介した『ドナルド・ジャッド』『デ・クーニング』『D・ベーコン』そして『ダミアン・ハースト』の『Away From the Flock, Divided』(羊のホルマリン漬け)などが注目したい所。サザビーズは、、、『ジェフ・クーンズ』の掃除機、そして『ロイ・リキテンシュタイン』の『SINKING SUN』は”Estimate Upon Request”いったいいくらになってしまうのでしょうか?また、こちらでも『デ・クーニング』が多く出品されています。個人的には『レーチェル・ホワイトリード』『マルローネ・ヂュマス』がどのように落札されるか楽しみです。今あげたものはメインセールのものだけですが、この他にもパート2、フィリップスとまだまだあります。また、これらのオークションの前後には、ロシアアートやラテンアメリカアートなど、普段見る事の少ない作品を見る事の出来る機会でもあります。
オークションと耳にすると、作品の事よりもお金の事が目に浮かんでしまいますが、逆に良いものを思わぬ機会に見る事の出来る機会でもあると思います。こちらに来て一年が経ちましたが、アートを美術館で学んだ事よりも、オークション会場でアートを学んだ・出会った機会が多いように感じられます。不思議なものです。オークションの見方を変えれば、グループ展の嵐ですしね。