Blind Date

リンカーンセンターでは毎年応例の舞台芸術のフェスティバルが開かれている。その中でBill T. Jones(ビル・T・ジョーンズ)を観に行ってきました。彼は、アメリカのモダンダンスの歴史を少し覗くと、Isadora Duncan(イサドラ・ダンカン)などからMartha Graham(マーサ・グラハム)とDoris Humphrey(ドリス・ハンフレイ)に引き継がれ、その後Merce Cunningham(マース・カニングハム)やTrisha Brown(トリシャ・ブラウン)となり、この辺りをポスト・モダンダンスと呼ばれている。そして、その後に出てきたダンサーの一人が『Bill T. Jones』という感じ。
実際、名前は聞くけれど観たことはなかったので、少し楽しみにして行ったのだが、ちょっと体に合わないようだ。内容は、かなり社会的で、愛国心アイデンティティ、平和主義などが掲げられ、踊りを観ているというより、演説を聴いているような感覚。実際、彼自身多くの言葉を発し、軍服を着たダンサー?が舞台で行進したり、匍匐前進したり、、、直接すぎるパフォーマンスは、会場から出て行く観客までも出てきていた。しかし、舞台が終わると会場はスタンディングオベーション、、、涙を流す観客の姿が目立つ。
どうもこのたぐいは体に合わない。もしかすると愛国心やアデンティティのような物から離れたところで生活をしてきたからかもしれないが、、、とにかく身体的には年齢やコンディションに比べ、切れ味を感じたが、一つの斑としてみると、表現を観客に押し付けすぎているように思えた。